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責任は俺が取る!


どの程度の覚悟を持っているでしょうか?

入社2年目、係わっていたデジタル・オーディオテープレコーダーは
開発も5年目を迎え佳境に差し掛かっていた。
既に投じた開発費も数十億。
出荷予定日は既に大きくずれ込んでいる。

責任は俺が取る

我々開発チームは土日返上で、帰宅も毎日終電という有り様。
しかし、世界最高の物を出そうとみんなのモチベーションは高かった。

当時、再生ヘッドの開発に一番大きな問題を抱えていた。
試作用に開発を進めた2種類の再生ヘッド。
仮にA,Bとしよう。
Aは量産可能。再生出力も大きい。ただし、摩耗が激しく市場に出すことは不可能。
Bは再生出力が小さく、現時点では使いものにならない。
しかし、耐久性に優れるので出力が大きくなれば解決できる。
量産するにはBという選択肢しかない。
周辺のヘッドアンプなどの回路も含め改善を進めているが、かなりの難問。
この問題だけで半年以上は経過していた。

しかし。。。1988年の11月。
スケジュールを大きく遅らせているこの製品を続けるのか、諦めるのか。
本部長のジャッジを受けるためのデモを行うことになった。

その日の朝、統括課長のU氏はメンバーを集めこう言った。
「現状のままでは出荷できないのは、皆知っての通りだ。
このまま本部長に見せたら開発中止の命令が下るだろう。
でも俺はお前たちを信じている。

だから、俺は本部長に嘘をつく。
今日はAのヘッドを付けていかにも上手く行っているように見せる。
そして開発の継続と時間の猶予をもらう。
皆ならきっと問題を解決し、完成すると信じている。
万が一、失敗したら俺がすべての責任を取る。
以上だ。」

ドラマのような一瞬でしたが、ガクガク震えました。
なんていう人なんだ!と。
かっこ良かった。自分もこんな統括になりたいなとあこがれました。

かなりクセのある統括課長でしたが、この一言で更にチームの結束が高まり、
このあと数ヶ月で出荷にこぎつけることができたのです。

私の中では永遠のヒーローです。
責任と覚悟持ち続けましょう!

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